誤読と曲解の映画日記

映画鑑賞日記です。

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

わたしが映画館に行かない3つの理由/9月のまとめ

邦画のヒット作が多い2016年 今年は(と言っても、まだ3か月残ってますが)、Twitterのタイムラインを見ていても、映画館に足を運んだ人をよく見かけますね。『ちはやふる』『シン・ゴジラ』『君の名は。』などのヒット作に恵まれたことが大きいのだろう。折…

一瞬しか訪れないからこその幸福と愛情/『きみに読む物語』

物語の読み聞かせ 映画『きみに読む物語』は、純愛を貫いたひと組のカップルの生涯を描く。恋愛ものでそれも純愛の物語なので、設定やストーリー展開も定型的ではある。しかし、他の凡百の恋愛ものや純愛ものと一線を画すのが、認知症の老婦人に高齢の男性が…

現実と非現実の曖昧な境目/『スイミング・プール』

現実と非現実との曖昧な境目 映画『スイミング・プール』は、主人公のミステリ作家サラが過去の自分と決別し、新しい自分に生まれ変わる軌跡をたどる物語だと言えるのかもしれない。少なくともわたしはそんな印象を持った。『スイミング・プール』は、倦怠を…

大いなる徒労と疲弊/『ビッグ・リボウスキ』

虚構と現実が入り乱れる物語 『ビッグ・リボウスキ』は、誘拐事件を軸にしたコメディ映画。ただ、物語はまっすぐに進まない。必ず肝心なところで別の方向へ進むようにねじ曲げられ、ゆがめられてしまう。混乱に拍車がかかり、虚構の上に虚構が重なり、混沌が…